取締役全員不在の場合

株式会社の取締役1名が亡くなり,他に取締役がいない場合,どうやって選任すればいいのでしょうか。

今日は,取締役不在の場合の選任方法を説明します。

取締役不在の場合に問題になるのは,株主総会の招集通知を発することできなくなるため,株主総会が開けなくなることです。

登記上の取締役や代表取締役が亡くなっているため,印鑑証明等が使えなくなり,取引できなくなるおそれがあります。

この場合,以下の方法が考えられます。

1.株主総会を株主全員の同意で開催する
(招集通知の省略 会社法300条)
2.仮代表取締役の選任
(裁判所による選任 仮取締役 会社法346条,仮代表取締役 同法351条)

司法書士が今までと全く違う経営者や相続人が取締役などに就任される場合には,株主全員の構成と全員の同意を確認させていただくことになります。株主が法人の場合には,その法人の代表者に確認させていただくようになります。