仕事の放置

クレームの理由の多くは、業務の放置だそうです。

今日は、仕事の放置のはなしをします。

司法書士は登記、供託や訴訟に関するさまざまな業務をしていますが、仕事をするなかで、加盟している司法書士会に業務上での苦情が何件かきているようです。

苦情にもっとも多いと報告されているのが、仕事の放置です。
依頼を受けても、適切な期間で処理していなかったり、説明がなかったり、ほとんど進めていないこともあるようです。

仕事が進まない理由には、その事件の背景等、さまざまなことが考えられますが、なぜ、やらなければならない仕事を説明のないまま放置されるといったことが起きてくるのでしょうか。

仕事が放置される最大原因は、仕事の属人化です。

仕事が人にぶらさがっているため、仕事を受けた人の体調や精神状態、能力に大きく左右されるからです。

属人的な仕事ほど、その人の仕事の進め方に影響を受けてしまい、仕事の遅延や放置というリスクを伴います。

会社などの法人で仕事を受けた場合で、業務をシステマチックに運ぶような仕組みづくりをしていれば、たとえ成員のひとりが仕事を放置していても、他の者が仕事を進めてくれるので、自然に仕事が進むようになります。

法人で仕事を受ける場合は、未然に放置を防ぐ機能を果たせるようになっているのです。

しかしながら、司法書士の場合は、業務のほとんどが属人的な仕事であり、たとえ法人格があっても、勤務者の数が少なかったりするため、その仕組みを活用しにくくなっています。

たとえ法人でなくとも、事務的な仕事を受ける際には、事務所内で属人化している仕事を補える仕組みづくりをしていかなければなりません。