中古住宅の購入には、価格を抑えられることや、実際の住宅を見てから購入できることなど、購入する人の意図によっては大きなメリットがあります。
しかし、新築住宅と比較すると、既存の不具合や瑕疵が一定の確率で存在するのも確かです。そこで、購入する側の立場から、注意点を整理しました。
1.売買契約書の内容は慎重に確認する
契約不適合責任の範囲や期間、設備の故障に関する取り決めは重要です。そもそも契約書を最後まで確認しないケースも多いため、契約前に内容を確認しておくことを強くおすすめします。(例 全宅連「不動産売買契約書」)
2.土地の境界が明確か確認する
意外かもしれませんが、公図や登記されている地積測量図だけでは、土地の境界がはっきりしない場合や、登記内容と実情が異なる場合も少なくありません。
また、古い事例では測量する人によって結果が異なっていたり、地震などによって境界が変化したりすることもあります。そのため、購入前に改めて測量や境界の確認が必要になる場合があります。
(参考 東京土地家屋調査会「境界確認」)
3.建物の登記内容と現況が一致しているか確認する
増築や改築が登記されておらず、登記上の建物と実際の建物が異なる場合は少なくありません。住宅ローンの審査や将来の売却に影響することもあるため、確認が必要です。
(参考 埼玉土地家屋調査士会「建物に関すること」)
4.将来、建て替えができる土地か確認する
道路との接道状況によっては、建て替えができない場合があります。また、市街化調整区域では建築に制限があることもあります。購入前に都市計画図や自治体の窓口などで確認しておきましょう。
(参考 長野市「市街化調整区域内で開発行為・建築行為をする場合について」)
5.建物の状態や近隣住民、周辺環境を確認する
建物に雨漏り、シロアリ、基礎や外壁のひび割れ、給排水設備の不具合などがないか確認しましょう。必要に応じて、建築士などの専門家による住宅診断を利用する方法もあります。
また、近隣の騒音や住民間のトラブル、自治会活動、ゴミ出し、除雪などの地域のルールも確認しておきましょう。
特に近隣住民との関係は、長く暮らすうえで重要な要素です。
このように、中古住宅は建物だけでなく、土地や周辺環境にも注意が必要です。購入後に問題が発覚すると、解決に時間や費用がかかることもあります。
契約前に十分な確認を行い、納得したうえで購入することが大切です。
(参考 東京第二弁護士会「近隣住人とのもめごとを解決したいです。」)
当事務所としては、知人間の売買や実績の乏しい不動産業者に依頼するよりも、よく相談したうえで、信頼できる不動産業者に売買を依頼することが、上記の問題を解決する近道だと考えています。
通常、不動産業者は売主に対しても必要な確認や対応を求めます。
一方で、知人間の売買は、一見安く済むようでも、後々大きなトラブルになることがあります。
親戚のように、もともと住宅の価値や特性をよく知ったうえで購入するのであれば問題も少ないと思いますが、他人から購入する場合は、慎重に検討することをおすすめします。
