農地取得の下限面積

農水省が農地関連法改正案に、農地法による農地の権利取得時の下限面積要件を廃止を盛り込むようです。
(日本農業新聞:「農地取得の下限廃止 多様な就農後押し 農水省法改正案」)

農地の利用が減少しているための措置とのこと。

農地法第3条の許可の判断基準について,現在一定の面積(原則50a)を経営することが要件となっていますが,これを撤廃することになりそうです。
(農水省経営局:「農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する法律について」)

法曹無資格者による契約書等審査サービスの提供

弁護士等の資格を持たない契約書等の審査サービスは,法務省の回答では,違法という見解です。(法務省回答:法曹無資格者による契約書等審査サービスの提供

今後AI等の電気計算機のプログラムによって契約書をチェックするものが出てくるもの(すでにありますが)と思われますが,資格がない場合は,弁護士法違反になるようです。

子の懲戒権から人格尊重へ

弊所のホームページで「懲戒場」のアクセスが多いのです。
懲戒場は,平成23年の民法改正では削除されましたが,似たような概念で「懲戒権」というものがあります。

民法上の懲戒権とは,親権者が監護や教育に必要な範囲内で,子を懲戒できるとされてます。(民法 第882条)

ところが,この懲戒権は,廃止が検討されていて,法務省の「法制審議会民法(親子法制)部会」でその改正の要綱案がまとめられています。

懲戒権から次のよう規律が変わるようようです。

親権を行う者は、第820条の規定による監護及び教育をするに当たっては,子の人格を尊重するとともに、子の年齢及び発達の程度に配慮しなければならず,かつ,体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならない。
(同 要綱案参照)

子の人格を尊重することに重きが置かれることとなりそうです。

戸籍上の名前の読み方

戸籍法改正が検討されており,名前にふりがなが記載されるようになると思われます。

戸籍法改正の中間試案が5/17に発表されました。
(法務省 「戸籍法等の改正に関する中間試案」(令和4年5月17日)の取りまとめ

内容として
1.戸籍の名前にふりがな
2.ふりがなには,「国字の音訓又は慣用により表音されるもの」という制限
3.ふりがなの変更には裁判所の許可が必要

現在,いわゆるキラキラネームが,どこまで認められるか議論されているようです。
(NHK “キラキラネーム”どこまで認められるか 3案提示 法制審議会

近年の学生の名前を参照すると,漢字の音訓よみだけでは,読めないかたが多いだけに,ふりがなを戸籍や住民票で管理してもらうと,いちいち本人や家族に聞かなくてもよくなるかもしれません。

農地法の下限面積

農地(田や畑の土地)を売買等で取得する際,農業委員会の許可が必要ですが,許可の条件の一つとして,農業者であることが要件とされています。(農地法第3条第2項第5号)

農業者の要件として,「農地の権利取得後の面積が原則として都府県では50a,北海道では2ha以上になること」と定められています。
この50aは,「農業委員会が、農林水産省令で定める基準に従い、市町村の区域の全部又は一部についてこれらの面積の範囲内で別段の面積を定め、農林水産省令で定めるところにより、これを公示したときは、その面積」とされ,各農協委員会が別の面積に定めています。長野県は場合は以下のページに記載されています。
 下限面積設定状況:長野県

売買等により取得して,農地法上の許可を得る場合には,あらかじめこの下限面積以上の耕作をしているか,耕作を開始する必要があるため,注意が必要です。

個人間売買の契約不適合責任(担保責任)

フリマアプリやオークションサイトでも,担保責任を追求されるので注意が必要です。

近年,フリマアプリ等の使用による個人間取引の増加で,トラブルが増加しているようです。
(参照:国民生活センター「相談急増!フリマサービスでのトラブルにご注意-個人同士の取引であることを十分理解しましょう-」)

取引利用者へのアドバイスとして,国民生活センターでは,「フリマサービスは個人同士の取引であり、トラブル解決は当事者間で図ることが求められている点を理解して利用しましょう」としています。

これは,個人間でも,商品に対する担保責任があると考えられ,(買主の追完請求権 民法562条等),例えば,フリマアプリで購入した不良品を転売して,トラブルになるおそれもあります。

また,自身で買ったものが不良品と気がついても,すり替えたのではないかと反論される場合も存在します。
フリマアプリは,トラブルが多いという認識が必要なようです。

印紙の必要な書類とそうでない書類

色々間違えやすいです。印紙税には気をつけましょう。

コンビニで印紙の申告漏れのニュースがありました。
(朝日新聞:ファミマ、文書60万通に印紙貼らず 1.3億円納付漏れを国税指摘

継続取引を示す契約書類にも印紙が必要ですが,その後に記載された金額の入った合意文書や金銭のやり取りを記載した表(通帳)は,印紙が必要なる場合が多いので,注意が必要です。

立木の登記と明認方法

問い合わせを時々いただきます。

今日は,立木の登記と明認方法についての話です。

土地、建物の所有者は登記されますが、不動産や自動車,船以外の財産は,登記や登録されないのが一般的です。

ところが動産の中でも樹木は登記可能(立木登記)です。樹木も昔から,土地以外の物と別の財産として取引されることが多いからです。

また,立木登記以外にも木の所有者を第三者に知らしめる方法があります。この方法は、木に名前を表示しておく方法で行います。これを明認方法と言います。

明認方法は,法律上の具体的な規定はないものの,慣習や判例によって,第三者への権利主張(対抗力)が認められているのです。

このように,樹木の権利の保全には、立木登記と明認方法の二つの方法が使えます。

Web開示による計算書類等の提供制度

恒久的な改定ではないようです。

今日は,貸借対照表と損益計算書がWebでの開示により,株主に提供されたとみなされるよう,時限的にできるようになったことについて,話をします。

先日の会社法施行規則と会社計算規則の一部改正で,Webで開示して提供できるもののうち,定時株主総会の前に提供されるべき,事業報告と計算書類(貸借対照表と損益計算書)と事業報告書の一部が対象になりました。
(法務省:「会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令」)

今までは,貸借対照表と損益計算書が対象ではなかったのですが,(法務省:株主総会資料のウェブ開示によるみなし提供制度について)これらが対象となったわけです。

ただし,定款の定めが必要なことと,令和5年2月28日までに招集の手続が開始される定時株主総会に限り可能になります。