以前ひな形を公開しましたが(自筆証書遺言の原稿用紙の公開について)、余白を法務局保管用に修正しましたので、再アップします。
▶ 自筆証書遺言原稿(PDF)
主な修正は左側の余白です。
記載例は以前と同様です。

当事務所では、封筒に「遺言書」などと明記し,検認の注意書きと日付・氏名を書いて封印しておくことをおすすめしています。

遺言書は法律的な文書でも最も難しいものの部類に入ります。
作成の際はぜひ司法書士等の専門家にご相談ください。
以前ひな形を公開しましたが(自筆証書遺言の原稿用紙の公開について)、余白を法務局保管用に修正しましたので、再アップします。
▶ 自筆証書遺言原稿(PDF)
主な修正は左側の余白です。
記載例は以前と同様です。

当事務所では、封筒に「遺言書」などと明記し,検認の注意書きと日付・氏名を書いて封印しておくことをおすすめしています。

遺言書は法律的な文書でも最も難しいものの部類に入ります。
作成の際はぜひ司法書士等の専門家にご相談ください。
相続トラブルを防ぐためには、遺言書を作成しておくことが有効です。
当事務所では、基本的には公正証書遺言(参考 日本公証人連合会「2遺言」)をおすすめしていますが、場合によっては、手軽に作成できる自筆証書遺言をおすすめすることもあります。
自筆証書遺言は、ご自身で全文を書く遺言書です。
公証人の手続きが不要なため、比較的早く作成でき、費用も抑えられるというメリットがあります。
一方で、亡くなった後には家庭裁判所での検認手続きが必要になります。
もっとも、現在は法務局の遺言書保管制度があり、この制度を利用した場合には検認は不要になります。
(参考 法務省「自筆証書遺言書保管制度」)
では、どのような場合に自筆証書遺言をおすすめするのでしょうか。
公正証書遺言は、公証人の面前で証人を立てて作成する必要があるため、次のような場合には自筆証書遺言をおすすめすることがあります。
・公証人等、他人の面前で話すことが苦手であったり、難しい
・証人2名を用意することが難しい
・公正証書遺言の費用をかけることが難しい
・公正証書で作るほど内容が定まっておらず、変更する可能性がある
遺言書は、元気なうちに準備しておくほうが無難です。
自筆証書遺言の作成を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
スポーツ報知の記事によると、不動産売却のきっかけの47.7%が「相続」であるというデータがあります。
(参考 スポーツ報知「不動産売却のきっかけ、最多は『相続』47.7% 売却前に知りたい情報1位は『価格相場』85.3%…株式会社NEXERと不動産のいろは屋」)
当事務所でも、相続登記のご依頼後に、その物件が売却されているケースをよくお見かけします。
相続した不動産を居住用や資産として利用しない場合、売却を検討されるのは自然なことかと思います。
相続した物件の売却を視野に入れる場合、相続登記は必ず必要となります。ただ、単に名義変更をしておけばよいというものではなく、手続きの前後でいくつか注意しておきたい点があります。そこで、知っておくべきこと、やっておくべきことをまとめてみました。
1.宅地に隣接する道路等の土地について、登記に漏れがないか確認すること
登記漏れがあると、時間が経過した後に登記を行う場合、相続人の状況が変わるなどして、手続きが複雑になることがあります。
2.相続後に地図(公図、法務局の地図)等で宅地周辺の状況を確認すること
宅地と道路との接し方などは、土地の評価や売却のしやすさに大きく影響します。
3.相続登記を速やかに行うこと
1と同じように、時間が経過すると、相続人の変動などにより手続きが複雑化しやすくなります。
4.宅地の評価額を把握しておくこと
売却を検討する場合、あらかじめ相場や評価額を把握しておくと、価格交渉がスムーズに進みやすくなります。
5.未登記の建物や増築部分があれば登記しておくこと
買主が金融機関から融資を受ける際には、建物や土地について「登記の内容と現況が一致していること」を求められます。この場合、売主側で登記を変更するよう求められるケースが多くです。これらの登記や測量は、土地家屋調査士の分野となります。
以上のとおり、相続した不動産の売却を予定している場合には、早い段階で相続登記を行い、必要な点を整理しておくことが重要です。相続登記については、専門家に早めに相談されることをおすすめします。
NISA制度は、配当税や譲渡益税の非課税を受けられることに加え、金利上昇が物価上昇に追いついていない状況等も背景に、爆発的に普及しています。昨年3月末時点で、2,646万口座に達しています。
(参考 金融庁「NISAの利用状況」)
世代別では、30代、40代の利用が多いものの、60代以上の口座数も4分の1に上っています。相続の関係する世代においても、NISAは無関係とはいえない状況です。
(参考 日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況」)
そこで気になるのが、NISA口座の相続です。主な注意点は、次のとおりです。
・亡くなった時点で非課税措置は終了する
・相続人の管理口座に移す場合、取得日と取得価格は相続の日(亡くなった日)の時価が基準となる
・相続人のNISA口座には移管できない
(参考 大和証券「生涯非課税だからこそ気になる!?新NISAの相続」)
「生涯非課税」という表現から、死亡後も非課税が続くと誤解されることがありますが、非課税措置はあくまで口座名義人が存命中であることが前提あり、また、相続手続きが完了するまでは、証券会社上は被相続人のNISA口座として管理されます。しかし、税務上は死亡日に非課税措置が終了しています。
そのため、死亡日以後に生じた配当等については課税対象となり、手続きが遅れた場合には、配当税等の追納が生じる可能性すらあります。
NISA口座は税制上のメリットが大きい一方で、相続時には独特の取扱いがあります。相続が発生した場合には、預貯金や不動産と同様に、証券口座の有無を早期に確認し、速やかに解約や移管の手続きを進めましょう。
例年どおり,前年度分の相続税に関する税務調査の状況について,国税庁から公表がありました。
(国税庁「令和6事務年度における相続税の調査等の状況」)
本資料では,主に次の点がまとめられています。
・相続税の実地調査の状況
・相続税の簡易な接触の状況
・相続税の無申告事案に対する実地調査の状況
・相続税の海外資産関連事案に対する実地調査の状況
・贈与税の実地調査の状況
詳細な分析は税理士の先生方にお任せするとして,国税庁のアナウンスを要約すると,おおむね次のとおりです。
・相続税については,実地調査が増え,その結果として追徴税額も増加している
→ 調査件数・指摘額ともに,調査が強化されているように感じられる
・「簡易な接触」は,件数・指摘内容ともに過去最高水準
→当局からの電話等による軽度な接触であっても,申告漏れの把握が大きく進んでいる
・無申告事案に対する調査では,追徴税額が過去最高
→ 申告していないケースに対する当局の対応が,より厳格になっている
・海外資産に関する申告漏れは,件数・金額ともに増加
→ 海外資産についても把握・追及が進んでいることが明確
・贈与税は,調査件数自体は減少しているが,追徴税額は増加
また,本資料には「相続税調査事例」も掲載されています。
特に興味深いのは,事例②の「名義預金」に関するケースです。
被相続人名義の預金口座から,相続人やその家族名義の預金口座へ多額の資金移動が行われており,これについて国税当局は,相続税の納税を免れる目的で,被相続人の財産が相続税の基礎控除以下となるよう,意図的に預金移動が行われたものと認定したようです。
名義預金については,問題となりやすい論点ですが,あらためて十分な注意が必要であることを示す事例といえるかと思われます。
あけましておめでとうございます。
本年も当事務所をよろしくお願いいたします。
本年4月より,住所変更の義務化を伴う不動産登記法令が施行されます。
(参考:法務省「住所等変更登記の義務化特設ページ」)
これにより,不動産登記は,従来以上に財産の保全という観点から重要性を増すものと考えられます。
住所変更登記をはじめ,相続登記など不動産に関する各種手続についても,お困りのことがありましたら,お気軽にご相談ください。
本年の印象としては,相続登記義務化2年目を迎え,制度自体もかなり浸透してきており,義務化を認識した上でのご依頼も相当数増えてきたと感じています。
来年4月からは,住所変更登記の義務化も開始されます。これに伴い,法務省においては,登記申請の際に,個人については電子メールアドレスの登録を,法人については会社法人等番号の登録を行ってもらい,その情報を基に,電子メールや郵便等により,住所変更登記が必要となった旨を通知する制度を開始する予定とされています。
この制度に対応するため,当事務所においても,個人の方には直近での転居の有無や電子メールアドレスの有無をお伺いする運用を,すでに始めているところです。
相続登記および住所変更登記が義務化された背景には,従来,登記簿の内容が実際の権利関係や居住状況を必ずしも反映していないケースが多かったという事情があります。これを是正し,実体に即した名義・記録とするために,前記の各制度が整備されたものと考えられます。
具体的には,不動産管理の不備や,固定資産税等の租税が適切に徴収できていない事例が相当数存在していたとされ,これらを速やかに是正することが主な目的であると思われます。今後は,登記制度自体が,不動産の実態把握のための基盤として,より一層の社会的役割を果たすことが求められていくものと考えられます。
さらに,登記制度の信頼性を一層高める観点から,近年の外国籍の方による不動産取得の増加を踏まえ,取得時に登記と併せて国籍を登録する制度についても検討が進められているようです。この点についても,来年以降,引き続き注目していきたいところです。
また,当事務所では,登記業務に限らず,財産をお預かりする業務に携わることも少なくありません。
近時,一部の士業による不適切な財産管理が報道される事案も見受けられることから,当事務所においても,預り財産の管理体制について,より一層の厳格化と透明性の確保に努めているところです。
来年もどうぞよろしくお願いします。
故人が亡くなったあとの手続きには,葬儀をはじめ,さまざまなものがあります。その中でも,「遺産の名義変更」と「相続税の申告」は,特に負担が大きく,煩雑な手続きにあたるといえるでしょう。
当事務所で主に関わるのは,このうち「遺産の名義変更」の手続きですが,相続発生前の段階で,「何か事前に対策をしておいたほうがよいのか」というご相談をいただくことが少なくありません。
事前対策の必要性は,ご本人の意識やご家族の状況によって差がありますが,次のような事情がある場合には,特に対策の重要性が高いと考えられます。
・相続人の中に,連絡が取れない方がいる場合
・相続人同士で,将来的にトラブルが生じる可能性がある場合
・相続人の中に,海外在住の方や,日本国籍でない方がいる場合
これらのケースでは,相続発生後に話し合いが難航したり,手続きが長期化することが珍しくありません。
相続対策として考えられる代表的な方法には,次のようなものがあります。
・公正証書による遺言書の作成
・自筆証書による遺言書の作成
・家族信託契約の活用
いずれの方法が適しているかは,財産の内容や家族構成,ご本人の考え方によって異なります。
早い段階で整理しておくことで,相続発生後の負担を大きく軽減できる場合もありますので,気になる点があれば,司法書士等に相談することをおすすめします。
年末年始は,相続のお話しを家族でするいい機会です。ご検討いただけたらと思います。
知り合いの税理士の先生から伺った話なのですが,相続税の対策として長年よく行われてきた「名義預金」について,今もなお税務調査で指摘される可能性が高いそうです。
いわゆる名義預金とは,親が子どもの名義で預金をし,その名義を利用して相続財産を減らすように見せる方法です。
(参考 国税庁 被相続人以外の名義の財産 )
特に,子どもが未成年のうちからコツコツ預金しているようなケース(よく見かけるのですが)では,一見子どもの財産に見えても,実際には親が管理し,親が自由に動かせる状態であることが少なくありません。
このような場合,税務署から税務調査等で「実質的には親の財産」と判断され,相続税の対象として扱われることがあります。
しかも,過去数十年にさかのぼって調査される可能性があるとのことで,思っている以上に影響が大きいようです。
相続税の対策を考える際は,名義預金も含めて一度状況を整理しておくことが大切だと感じました。
預金の管理状況や入出金の経緯を早めに確認しておくことで,将来のトラブルを避けられることもあります。
詳しくは司法書士ではなく,税理士にご相談いただければと思います。
令和6年4月から,相続登記が義務化されました。
相続登記をしないまま放置しておくと,正当な理由がない限り,10万円以下の過料の対象となる場合があります。
しかし,「まだ遺産分割が終わっていない」「相続人の一人が行方不明だ」といった事情で,すぐに相続登記ができないこともあります。
そのような場合に利用できるのが「相続人申告登記」(不動産登記法第76条の3)です。
相続申告登記は,権利を確定する登記ではなく,あくまで「相続登記の義務を一時的に免れるための手続」です。
法務局に「この不動産の名義人の相続人は誰か」を申告する制度であり,所有権が確定するわけではありません。
相続登記は,本来,相続人が自己の相続を知ったときから3年以内に行う義務がありますが,相続申告登記を行えば,一定の要件のもとでこの義務を果たしたものとして扱われます。
相続登記が義務化される前は,遺産分割がまとまらないまま放置されるケースが多く見られました。
遺産分割をしないまま相続登記を行うと,法定相続分(民法第900条)で登記されるため,不動産の名義が細分化し,所有関係が複雑化するという問題がありました。
さらに,すべての不動産が価値ある財産とは限りません。
中には,古い実家や,維持費がかかるだけのいわゆる「負動産」も存在します。
こうした不動産では,相続人の間で「誰が引き取るか」をめぐって調整が長引くことも少なくありません。
このような場合,とりあえず相続登記を保留し,代表して管理している相続人の名義で申告登記をしておくという方法があります。
相続人の一人が行方不明の場合や,遺産分割協議が成立していない場合でも利用できるため,最近では利用する方も増えてきています。
相続申告登記は,相続登記の義務を回避するための「つなぎ」の制度です。
権利を確定するものではありませんが,「今は登記できない」という状況での現実的な対応策として覚えておくとよいでしょう。
不動産の種類や家族の事情によって最適な対応は異なりますので,迷われた際は司法書士に相談されることをおすすめします。