個人情報の流出事案の大発生

個人情報の流出に関するニュースが多発しています。
(参考:日本経済新聞社「個人情報流出」、朝日新聞社「【随時更新】個人情報の漏洩の恐れ、公表した主な企業一覧」)

流出・漏洩の件数においても、数百万件規模の流出が頻発しているようです。

個人情報の流出が多発している原因については、セキュリティ現場の感覚ではある程度想定できているとは思われますが、今後さらに分析されていくことが予想されます。

思い当たる原因を挙げると、以下の通りです。
(参考:ダイヤモンド・オンライン『サイバーセキュリティーの常識が崩れた…「個人情報」の流出を防ぐ“身も蓋もない方法”』)

1.生成AIの利用 AIの利用によりプログラムの開発が比較的容易となり、ある程度のスキルがなくてもセキュリティを突破するツールを制作できるようになった。

2.本国内が標的にされている疑い 経済規模や人口数の多さから、データセンターの利用頻度が比較的高いと想定されるため、狙われやすくなっている。

3.VPN利用の増加 コロナ禍でリモートワークが増加したことに伴い、オフィスと外部を結ぶ接続点としてのVPNが増加し、外部から狙われやすくなった。

今後、金融や行政システムなど、社会の根幹をなすシステムのセキュリティが突破されるおそれもあります。その際は、災害対応に類似した対応が必要となるかもしれません。

【警告】メモリー価格が爆騰している理由

最近の生成AI向けの需要や、サーバー、データセンターの需要により、メモリーの価格が上昇しています。
また、スマートフォンだけでなくパソコンにおいても、記憶媒体が磁気(ハードディスク)からメモリー(SSD)へと置き換わってきており、さらにグラフィックボード(GPU)やTPUなども生成AIの影響で需要が増加しています。
その結果、パソコンはそのほとんどが半導体によって構成される装置となりました。

ほかにも自動車では、内部制御やアクセサリーについても、単なる制御回路だけでなく、OSを搭載するなどのより複雑な端末へと変化してきており、生活のあらゆる場面でメモリーが必要になっています。

こうした需要の激増は数年前までは予想されていなかったためか、国内メーカーでは半導体部門を売却したり、撤退したりした経緯もあり、国内生産だけではほとんどまかなうことができず、結果として東アジアの他国に依存する形になっています。

これらの需要増に加え、海外依存の体制と円安が影響し、メモリー価格は驚異的な上昇を見せています。
(参考:第一ライフ資産運用経済研究所「半導体市場で今起こっていること」)

もともと半導体市場は、「シリコンサイクル」と言われるように、4年周期ほどで供給過剰と価格下落を繰り返してきましたが、今回はその周期の壁を破って上昇に推移しています(前述参考)。

急激なメモリー価格の上昇は、パソコンやスマートフォンなどの端末製品の価格を押し上げており、一般消費者が気軽に購入しづらい状況となっています。
(参考:一般社団法人電子情報技術産業協会「パーソナルコンピュータ国内出荷実績」出荷金額統計/出荷台数より算出)

パソコンはあらゆる仕事においても欠かせない存在です。一日も早く、メモリー価格の上昇が落ち着いてほしいと願うばかりです。

AIチャットでインストール方法の案内を求めると、READMEすら読まなくなる

最近、ソフトウェアを導入する際の手順が劇的に変わったと感じています。

WindowsでもFedoraでも、今ではGitHubなどで公開されているツールを利用することが一般的になりました。以前であれば、まずは真っ先にREADMEを開き、マニュアルを読み込み、さまざまな事項を確認しながら構築を進めていました。

ところが最近では、ChatGPTに代表される生成AIに「このツールのインストール方法を教えて」と聞きながら進めることが増えました。

この「対話方式」での導入は、驚くほど効率的です。
もし途中でエラーが出ても、その内容をAIに伝えれば、すぐに解決策や修正案を提示してくれます。
マニュアルを読み解いたり、ユーザーフォーラムの古いスレッドを巡回して自身の環境に合う答えを探したりする手間が、ほぼなくなりました。

結果として、完成までの時間は飛躍的に短縮されました。
以前なら時間がかかりすぎて諦めていたような高度なシステム構築や開発も、生成AIとの対話を通じて完遂できるようになりました。
システム管理やソフトウェア開発における生産性は、間違いなく「革新的」に向上したと言えます。

しかし、この便利さに浸る中で、ある種の危機感を覚えるようになりました。
それは、私自身がREADMEすら読まなくなってしまったということです。

これは単なる効率化ではなく、思考の「怠惰」への入り口ではないでしょうか。

世の中には、「生成AIがいつか人類を滅ぼす」という議論が存在します。
例えば、BBC JAPANの記事で紹介されていた米アンソロピックの研究者が、「AIが全人類を滅ぼす可能性は10%以上ある」と警告していたことには非常に衝撃を受けました。
(参照:BBC JAPAN『AIが「全人類を滅ぼす」可能性は「10%以上」 米アンソロピック研究者が警告』)

今後、どう生成AIと向き合っていくべきなのかは、非常に注目すべき点かと思います。

生成AIの進化がもたらす社会的な脅威の加速

生成AIの急速な進化は、士業などの専門職や知識集約型のサービス業のみならず、あらゆる業種に代替の可能性を突きつけており、いまや大きな脅威となりつつあります。
生成AIがどのように労働やサービスの在り方を変えていくのか、その進化の速度は目覚ましく、未だ未知数であると言わざるを得ません。

また、画像・動画・音楽といったクリエイティブな領域においても、AI生成物と人間が作成したものの判別は極めて困難になっています。
これは、演奏家や俳優、芸術家といった表現者の方々の存在意義そのものを揺るがしかねない事態です。
(参考 朝日新聞 『「AI俳優」が中国席巻、スマホ向けドラマから映画まで 雇用も奪う』)

さらに深刻なのが、文書生成能力の向上です。精巧に作り込まれた文章は、論文のような学術的なものから、あたかも真実であるかのように見せかけた誤情報まで、人を容易に信じ込ませることが可能です。
これは単に情報の正当性が疑われるというレベルに留まらず、大規模な詐欺事件へと発展するリスクをはらんでおり、誤情報の拡散ツールとして効率的に運用される危険性があります。

サイバーセキュリティの面でも、状況は深刻です。
情報処理推進機構(IPA)の「AIセキュリティ短信2026年8月号」によれば、システムやインフラの脆弱性を時間単位で発見する「N-hour」や、AIが自ら端末を操作して攻撃を行う「コーディングエージェント」、さらには人間の介在しない「完全自律型脅威アクター」の出現が指摘されています。
つまり、高度な知識を持たない者であっても攻撃への参加が可能になり、また人間がコントロールできない領域で攻撃が始まってしまう時代に突入したと言えます。

これらの脅威に共通しているのは、「未知数であること」そして「人のコントロールが及ばなくなる恐れがあること」です。
私たちは、生成AIの動向を注視するとともに、いずれ訪れるであろう「強力な規制」や「責任の所在を明確にするための措置」について、今から検討しておく必要があると考えています。

秘密保持重視から、オフラインの生成AIツールの利用

生成AIは、文書添削に非常に便利なツールですが、利用にあたっては
以下の点に注意が必要とされています。

・出力内容がニュアンスによって変化し、意図と異なる結論になる場合がある
・入力データに顧客情報や個人情報が含まれるリスクがある

特に法的文書を扱う場面では、いずれも重大な問題です。とりわけ、
個人情報等を生成AIにそのまま入力することは、顧客の同意がある場合
であっても、サービス側でどのように利用・学習されるか不明であり、
安易に行うべきではありません。

そのため、法律職が個人情報を扱う場合は、生成AIサービスのうち、
入力データをインターネットに通信しない、ローカル環境(オンプレミスサーバー等)
にインストールするタイプのものを利用する方が望ましいでしょう。

こうした形態は「ローカルLLM」と呼ばれ(参考:富士フイルムビジネス
イノベーション社「ローカルLLMとは?〜」)、現在利用可能な主な構成
としては、以下のようなものがあります。

・Ollama × gemma4
・Ollama × gpt-oss
・LM Studio × gemma、Qwen 等

なお、ローカルLLMはモデルデータだけでも数GB以上の容量があり、
快適に動作させるには高性能なグラフィックボード(GPU)が必要です。
これは生成AIの推論に、CPUやメモリに加え、GPUの並列計算機能が
不可欠であるためですが、近年のAI需要拡大によりメモリ関連デバイス
の価格が上昇しており、機器調達は容易ではありません。

しかし、生成AIを業務で活用する以上、データセンター等の契約サーバー
を除き、セキュリティ確保の観点から、こうした機器類を自前で整備
する必要があります。昨今の生成AI利用には、相応の費用と手間が
伴うのが現状のようです。

漠然とした不安と法律的解決

社会に対する漠然とした不安として、

・COVID-19に代わる新たなグローバル・パンデミック
(ハンタウイルス等:参考 厚生労働省検疫所「ハンタウイルス感染症」)
・ペルシャ湾情勢の悪化に伴う石油危機の深刻化
・生成AIの発展による職業の不要化及び雇用の減少

などを挙げることができます。

社会全体がグローバル化し、経済状況も急激に変化する中で、生活環境に対する不安は、今後さらに増していくことが予想されます。

また、個人的な不安としても、

・親の介護
・職場でのハラスメント
・隣人問題

など、年齢や人生の段階に応じて、多かれ少なかれ誰にでも生じ得る問題があります。

もっとも、これらの不安は、当初は「漠然とした心配」として存在していても、現実の問題として顕在化すると、法律問題へと転化していきます。

例えば、

・家計の借金問題
・雇止めや給与減額への対応
・事業の清算
・損害賠償問題

などです。

漠然とした不安の段階では、法律による直接的な対策が難しい場合も多く、その対処は、事前の備えであったり、心の持ち方や生活設計の問題となることもあります。

しかし、一旦それが具体的な法律問題となった場合には、占いや根拠の乏しい情報、人の善意だけに頼るのではなく、なるべく早い段階で専門家へ相談し、法的な観点から整理及び対応を行うことが重要です。

根拠の乏しい情報より、専門家に相談へ

社会の変化が大きくなるほど、人は漠然とした不安を抱えやすくなります。
もっとも、その不安の一部は、最終的には借金、労働、介護、損害賠償等の具体的な法律問題として現れます。

不安そのものを完全になくすことは難しくても、問題を法的に整理し、早期に対応することで、被害や負担を軽減できる場合は少なくありません。

問題が深刻化する前に、冷静に現状を整理し、必要に応じて専門家へ相談することが、現実的な解決への第一歩になるかと思います。

文章の生成AIの利用と正確性

生成AIを利用することで,ホームページやメールの文書,説明文書を作成する際に,以下のようなメリットがあります。

  • 表記ゆれの防止
    一貫した表現を維持し,文書内の表記のばらつきを防ぎます。
  • 丁寧なビジネス文書
    より洗練された文書を作成できます。

当ホームページでも,以前は背景画像やトップ画像に生成AIを活用していましたが,今回は別の生成AIを利用して文書の調整を行いました。

ところが,生成AIを利用した場合,文書についても画像についても,無視できない問題が一定数存在します。

1.法律解釈や事実の正確性
生成AIは,情報が不明確な場合でも,見た目に自然な文書を作成することに重点を置いています。そのため,法律解釈や事実に関する正確性に欠けることがあります。生成AIは知らないことや曖昧な情報については,通常「わからない」とはっきり言うことは少なく,あたかも完璧な回答をしているかのように出力する傾向があります。このため,生成AIが提供する情報は,正確でない可能性がかなりあることに注意が必要です。

(例えば,ChatGPTにおいては,「法律的なアドバイスや判断を提供するために設計された専門家ではありません。具体的な法的判断や専門的なアドバイスについては,実際の法律専門家(弁護士や司法書士など)に相談することをお勧めします。」と回答されます。)

2.画像の著作権問題
生成AIが作成した画像については,参考や参照にされた元の画像の著作権や権利関係が不明瞭な場合があります。これにより,著作権侵害のリスクが存在することがあります。

3.文書の著作権や盗用の可能性
生成AIが作成した文書の言い回しが,他者の著作物を無断で使用している可能性もあります。例えば,参照許可のないウェブサイトの文書や内容が利用されていることがあります。このため,生成AIが提供する文書の正当性には注意が必要です。

以上のことから,安易に生成されたものを利用することは,正確性の観点を中心に,非常に危険ですので,出力された内容をよく検討の上,利用されることをおすすめいたします。